ベニヤ板(合板:ごうはん)【素材】

たとえばタタミ大の板が欲しかったとすると、少なくとも900Φの木を切ってこなければならない。木を厚紙レベルに薄く削り接着剤を塗って縦横に何枚も重ね、圧力をかけて固めると、そんな巨大な木を買わずとも安価に板を作ることができる。これが合板である。
さてコンクリートで家を作る時には「型枠」に生コンを流し込んで固めるが、この型枠には合板が使われ、それは「コンクリート型枠パネル」、略して「コンパネ」と言われることがある。ところが本当に建設現場でコンパネとして使われるのは12mmTなどほんの数種類の厚みだけだし、最近ではただの合板ではなく固まったコンクリートが剥がれやすいよう片面全面に樹脂が塗ってあったりするので、あまり知ったかぶってベニヤ板のことをコンパネと言わない方がいい。アレゴリア的な大物の平らな部分に使われるのはもちろんだが、薄いものは曲面のほか、ペンキやホットボンドといった作業の「下敷き」などとしても活用される。写真は、3種類の厚さ合板。3mm程度ならカッターで切れるけど、5mm以上の場合は直線なら電ノコやノコ、曲線なら木用糸鋸やジグソーを使おう。