爆発!行け!我らがリベルダージ
『私とエンヘード』
小山美香
1999/5
スルディスタ美香ちゃん登場!
小山美香---まだ正式入会していないうちから!スルドのパートリーダーになったツワモノ。最近は歌とカヴァコに目覚める。今年からお茶の水女子大大学院生(当時)。生粋の大阪人)
お気に入り=G.R.E.S ESTACAO PRIMEIRA DE MANGUEIRA(マンゲイラ)
私がサンバにハマったきっかけは実はエンヘードなのです。
私が大学1年のときはまだサンバがさほど好きではなく(みんな「うそだあ?!」って思うかもしれませんが)、家でサンバを聞くことも全然なかったのです。ある日、レポートを書くのに、「何か聞き流せる音楽ないかなー」と思ってテープをガサガサ探していたら、先輩にもらった'95のカルナヴァルのエンヘード集のテープがふっと目にとまったのです。で、なんとなくかけていたらレポートを書く手が進む進む。
今にして思えばあの前へ前へと突き進む感じがよかったのでしょう。それから音の厚さ。いろんな楽器がいろんなリズムを刻んでいて、そこにコードがのっかって、歌ものっかって、1つの熱い流れになっている。そのすごさに気づいたんです。・・・余談ですけど、以前、金沢さんが「サンバはビビンバだ」・・・つまり一つ一つの具は格別派手でもないし、それだけ食べても(サンバだと叩く、とかになるかな)たいしておいしくない(=楽しくない)けど、全部を混ぜると何物にも代えがたいくらいおいしいものになる、ということをニュースに書いてらっしゃいましたけど、まさに同じことを思ったのです。
その話は一旦おいておいて、そのレポート執筆中に耳にとまったエンヘード、それは・・・'95 SAMBAS DE ENREDO GRUPO ESPECIAL G.R.E.S.ESTACAO PRIMEIRA DE MANGUEIRA・・・そうです。マンゲイラなのでございます。マンゲイラといえばその1年前('94)のMe leva que eu vou・・・や'86のTemximxim・・・とかが有名ですけど、(もちろんこれらの曲も私は大好きです)数ある'95Enredoの中で私の耳(&心)をとらえたこの曲に強い思い入れを持っているのです(この曲に思い入れを持っている人を他にあまり知らないのですけど;)。まず、イントロからして熱い!大音響のバテリアをバックに"uh!Mangueira!!"と叫んでいます。バックになっているバテリアも推進力があり(特にタンボリン!)、出だしからすごいボルテージです。・・・と思うとさわやかなカバッコの小イントロが入り、「おっっ?」と思わせてくれます。そのあとは最後までハイテンション。スルドの重厚さとタンボリンの妙技・迫力、迫りくるカイシャの波、クイーカの迫力、それらがひとつになった強い推進力は他を圧倒してると思います。あまり技巧的でないメロディーもここではまた魅力。メロディー自体はゆったりしてるのにずんずん前へ進むこのノリはほんとにすごいと思います。
みんなせっかくリベルダージでサンバやって、浅草にも出て、エンヘードやるんですもん、いろいろエンヘードを聞いてみましょう!「エンヘード」って独立している特別な1ジャンルみたいですけどいろんなサンバにつながっているものだと私は思います。運命的なサンバ・エンヘードとの出会いが待っているかもしれませんよ(出会った後のことについては一切責任持ちません(笑)。
・・・ちなみに私はもはやエンヘードを聞きながらレポートを書くなんてことはできません;)。

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