1999年フィンランド・ヘルシンキのサンバカーニバル

<2> カーニバルの嵐の前・・・コスチューム・リハーサル
日本人参加者がリレーレポート。1番手はリベルダージ欧州特派員(?)高戸浩美ちゃんが,カーニバル前の様子を報告してくれます。
サンバは地球を救う(フィンランド・サンバカーニバル編)  高戸 浩美  

 去る6月12日、雲一つ無い晴天! サリのエスコーラ「Uniao da Roseira」より、ヘルシンキサンバカーニバルに参加しました。前回ですでにエンヘード等の紹介がされているので、ここでは割愛しますが、日本より人数的にも物質的にもずっと少ない中で、結果こそ4チーム中2位でしたが、彼らの限りなきサンバへの愛と情熱を目の当たりにし「サンバの心は1つ」と改めて感じたカーニバルでした。そこで、日本人参加者の皆で、おのおの切り口を変えて、今回のカーニバルや一連のことについてレポートしていきますので、よろしくお願いします。

←日本人参加者勢揃い。向かって左から,浩美ちゃん,阿波踊り姿の斉藤さん,藤井さん,高戸聡氏,かじりん

○カーニバルの嵐の前・・・コスチューム・リハーサル
他の皆より一足先にフィンランドへ着いた私は、その足でロゼイラのある街、タンペレへ。「カーニバルの直前にコスチューム・リハーサルがあるのでできればこれに出てほしい、写真も撮影するから」とサリからメールを受け取っていたけど、こんな直前に衣装の試着会か? と思いきや、パシスタ、コミサン、全てのアーラが衣装に着替えてクアドラの外へぞろぞろと出ていくではありませんか。サリも、このためにわざわざヘルシンキからタンペレへ仕事を切り上げてやってきてました。バテリア&歌手以外の人々は全員衣装を着用、パレードの形態となっての練習だったのですが、それだけにとどまらずだったのです。 何とフィンランドのカーニバルでは、事前にエンヘード、歌やパレード構成はもちろん、アレゴリアや、パシスタ、各アーラ、バテリアの全ての衣装写真と説明が、資料として審査員に手渡されるのだそうです。なので、パシスタに関しては1人1人写真撮影、「この人はこういう役割」みたいな短い説明付きで名前まで載るんですよ! かじりんや斉藤さんの写真も、日本から手配して、当日の資料にしっかり載ってました。せ、責任重大・・・!浅草ではここまで詳しい資料を審査員に用意しているのでしょうか?手間は確かにかかりますが、こうすることによって、エンヘードや各アーラの意図が、より明確に審査員に伝わるし、審査の公平にもつながるのでは・・・? それにしても神社の鳥居のアレゴリア、日本人の私が見ても「パン パン!」と手を打ちたくなってしまうほどの出来映え。どうやらサリが持っていた神社の絵ハガキを見て作ったらしいのですが、鳥居の後方にちょっとしたお庭が作ってあるのも笑えた。(ここにもサリが日本で買ってきたという和風の造花が飾られていた) しかし彼らには、私が日本人であるというだけで、日本のことなら何でも知っていると思われてしまったのには少々あせりました。 「これから龍の目を入れるんだけど、どんな感じにすればいい?」 「Uniao da Roseira を、日本語で書いてほしい」「バテリアリーダーの将軍は、はちまきをした方がいいかなあ」・・・。恥ずかしながらこの私、天照大神のお話1つとったって、子供のころ読んだきりで、すっかり忘れちゃっていたんで すけど。カーニバルはもう目前。ロゼイラは自前のバスを持っていて(しかも、チームカラーのピンク色)翌日、皆で荷物をバスに積み込み、ヘルシンキへ移動するらしい。まさに嵐の前の一夜、さて、本番は?(以下次号・・斉藤さんへリレーします)

    
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