2000/2月  第11回   
投稿 2000年エンヘード集その2by K宮
キソチシキ★ヘイモモってなに?

今号が出る頃にはワタクシ地球の裏側にいます!!
・・・なぁ〜んていう羨ましい人がリベヂにも幾人か。(私?行きたいのはヤマヤマなのですが、財布がイヤだって言うんです)
そうです、年に一度の世界最大規模のスペシャルイベント、リオのカルナヴァルはもう目の前!!
12月頃に発売された2000年エンヘード集を聴いた方は多いと思います。いかがでしたか。今年に限ったことではないですが(98年が一番顕著だった?)「これ本番ではどうすんのかしら」と思う部分もありますよね。しかーし、それも楽しみのひとつだったりして。
「これをあのバテリアが演奏したらどうなるのかしら」ひゃー、わくわく。
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エンヘード集を聴いて速攻で感想を送ってくれた、エンヘード師匠@Kミちゃんです!!すぐに載せられなくってごめんねっ。
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『なにはともあれENREDO』        K宮正武
インペラトリスは最初がすごく印象的ですが、曲中では少したいらになっちゃうかんじがしますね。 ベーヂャふろーは短調部分と長調が半分ずつでバランス良く(?)でもでも、サビの前のフレーズは少し退屈しちゃいますね。 短調部分は少ないですが、思い入れも込みでMANGUEIRAは良いですね。サビの前のうたのバックにカバコ?トレモロのピロロロロンが入ってるのがカッコイイ!PORTELAの入りが「おっ?!」と思わせる短調なのに、長調にうつると急にモサクなってしまう感じがします。でも全体的にマイナーに包まれていてイイですね。カプリチョーゾはさいしょ、「ブラージール!!」かと思ってしまった。少し似てる?ILHAはサビ(?)、ちょっとねらいすぎのような気がします。なんか「ここでみんな声をそろえてうたって!」みたいな感じ。でも結構好き。
トラディサォン、イイッスね、カッコイイ!ひょっとして今年一番充実してる短調ENREDOかもしれないっす。と思ってチヂューカをきいたらイントロでシビレました。。でも本番ではどうすんだろ?!96年の曲がMANGUEIRAに続いて好きなPORTO DA PEDRA、期待して聞いたら超明るい曲だったので、そこで聞くのをやめてしまいそうになりました。ほどよくマイナーとメジャーがMIXされていますが、なんかちょっと中途半端な感じがしてしまいます。
今年はチームのテーマ曲が入っていない分(今年は入ってるとかんちがいしてた。ききなおしたら入ってなかった。やっぱり全体でブラジルの歴史を表現するからいれちゃいけないのかな〜?)イントロがこってる曲が多かったので、本番ではどうなるのかとても気になります。
なんかイロイロ書きましたが、ENREDOってききこむと大嫌いだった曲が好きになったり、好きな曲が嫌いになってしまったり(めったにそれはないが)するので、この先どうなるかわからないけれど、全体的に2000年のENREDOは良いですね。POPなのがとても悲しいですが。
なにはともあれマンゲイラ。
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[註]インペラトリス、ベーヂャフロー、チヂューカ・・・etc.:リオで一番上のリーグ(Groupo Especial)のエスコーラ(サンバチーム)
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ところで。ブラジル国内でカルナヴァルがあるのはリオだけではありません。こんなちっちゃな島国の日本にだって、大小様々なお祭りがあります。広大な国ブラジルには当然、地方色豊かな様々なカルナヴァルがたくさん存在します。
今月はそのうちのひとつ、マナウスのカルナヴァルをちょっとだけご紹介します。
案内人は「踊ってると色っぽいが普段はガキ」(雄二さん談)”ゆかりんご”こと、なかいゆかりちゃん!
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『マナウスのカーニヴァルについて』  ゆかりんご
緑の孤島、地の果てであるアマゾナス州マナウスで、
いわゆるドサンバのカーニヴァルが盛大に行われているなんて、想像できないでしょう。
あるんです、これが。
ことの始まりは約100年前、ゴム景気に沸き返っていたマナウスでは、リオから多くの出稼ぎの人々が押し寄せました。このことによってサンバの文化がもたらされたんですね。
現在ではリオと同じ期間中、マナウス市郊外にあるサンボドロモ(リオの10分の1ぐらいの規模)で各エスコーラが熱演を競い合います。
スタイルはそのままリオのカーニヴァルを縮小したようなもの。ただし、エンヘード(CD発売される)やアレゴリアにはアマゾン的な要素が色濃く織り込まれています。
20ほどあるエスコーラはそれぞれGroupo Especial, 1o Grupo, 2o Groupoに分かれており、その年の最下位と最上位が翌年入れ替わります。
ちなみに私(ゆかりんご)が所属していたチームはVitoria Regiaという1000人ほどのマナウスで一番古いエスコーラで、50年の歴史を誇っています。
マナウスの大きなエスコーラはリオのエスコーラとリンクしていますが、Vitoria RegiaはManguelaとの姉妹チームで、エスコーラカラーも緑とピンクでした。
 マナウスといえばボイですが、カーニヴァルの時期はサンバに敬意を表してボイは休止するんですよ。
だから、2月にマナウスに行ってもボイは見られません。
マナウスの人はそれほどにリオに親近感を持っていて、サンバを愛しているんですね。
私がブラジルにいた年はSalgueroがボイをテーマに選んだ年で、Salgueroの選抜メンバーが2ヶ月ほどマナウスに滞在をしていて毎週末Salgueroのステージがあちこちで開かれて、大盛り上がりでした。
 私もカーニヴァル前には毎日のように練習に通いましたが、エスコーラのメンバーはもとい、地域の人々は本当に家族のようでした。「カリーナ(私のあだ名)!!練習の前にビール飲んじゃだめだよ!!(練習前の飲酒は禁じられていた)」と二の腕をつねられた感触が今でも残っています。
もちろんクオリティーはリオのそれとは比べもになりませんが、確かにマナウスにも人々の生活と感情が練り込まれた素晴らしいサンバがあります。
サンバを愛する気持ちに地域や場所は関係ないんですね、本当に。
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[註]#サンボドロモ:カルナヴァル(=サンバコンテスト)の会場 #Manguela、Salguero:リオのGroupo Especialのエスコーラ
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★ブラジルのカルナヴァルに王室は欠かせない存在。各地で盛大にコンテストを開催し、Rei Momo(ヘイモモ)とRainha(ハイーニャ)が選ばれます。(「Rei Momoって何?」雑誌等の記載は"サンバの王"。Rainha=女王)
★王室選びの選考基準には、もちろん”踊り”があります。たとえどんな美女であっても、踊って化けの皮が剥がれたら即ブーイングの嵐。反対に持ち前の完璧なプロポーションで美しく踊れば、他エスコーラからの出場者であっても拍手喝采となるです。 そして選ばれた王室はエスコーラに関係なく中立の立場となり、カルナヴァル全体の象徴となります。
★カルナヴァルの前日。Rei Momoは市長から 鍵 を受け取ります。(リオやサンパウロではもちろん、サルバドールでもやるんですって)。 そして翌日カルナヴァルの初日、 鍵 を持ったRei MomoはRainhaと一緒にオープンカーに乗ります。王室は一番最初に、すべてのエスコーラの先頭にパレードします。
★その 鍵 でカルナヴァルが開かれるのです!
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☆☆来月号が出る頃にはカルナヴァルの結果も出てますね。 私のVIRADOUROは首位奪還なるか?!☆☆

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