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サンバ化日記
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おーゆみこの サンバ化日記    1999年7月号     おーゆみこ自画像
〜イバる人々、ダレる人々〜

●「気をつけ!」「休め!」・・・・・さて今あなたはどんな姿勢でいるだろうか。

●合宿の夕食のバーベキューで、皆ずいぶんお腹はできあがり、パゴージに興じ、歌うもの、演奏するもの、踊るもの、芝生でまったりするもの、と様々であった。と、片隅でちょっとした「サンバステップ教室」が行われていた。普段あまり踊ることは得意でなさそうな面々が、気持ちのいいサンバ空間についつい誘われたかのようにステップに挑戦し始め、それをダンサー陣が教えている。

●しかしどうしてもギクシャクする。重心の移動や、膝を伸ばすタイミング、力を抜くところと入れるところ、がどうにも把握できない。 筆者も口を出してみた。その昔、「リオのおじさん」に教わったやり方だ。「『休め』の姿勢で片足に重心をかけて膝を伸ばすんだよ、そうするとそっち側の腰もちょっと持ち上がるでしょ。で、こんどはそれを反対側の脚にしてみる。このくりかえしで、ほら、サンバになっちゃうんだよ」

●しかし、なんだかどうしても上手く行かない。「だから、『休め!』だってば。ちょっとやってみて、『気をつけ!』・・・『休め!』」すると教わっていた某Y氏は、両足を広げた仁王立ちの姿勢となったのだった。・・・「ありゃ?『休め!』ってそうなの?私はこうだけど・・」と筆者は左足に重心をかけ、右足は力を入れずやや斜め前方に出す姿勢をとった。「いや、『休め』はこうですよ」 Y氏はやはり、腕を後ろに組み、両足を均等に広げてやや胸をはった姿勢。

●むむむ! これは大発見。日本中の小中学校で『気をつけ!』『休め!』は号令されているものと思うが、気をつけ、はともかく、休む姿勢はどうやら異なるらしい。そこでその場にいた人間に片端から『気をつけ!』「休め!』をやってみた(それにしても皆さん素直に反応するのがちょっと可笑しい)。すると、両足広げ型、と片足斜め前出し型、は伯仲した。年齢や居住地域に規則性は今のところ発見されていない。若くても両足を広げる型の人も多い。それは『休め!』というよりは、どうみても『イバリン!』であった。そこで、両足広げ型を別名『気をつけ!−イバれ!」型と呼ぶ。この「休み」方は、たしかに身体の緊張は「気をつけ」よりは緩まっているのであろうが、なにか見た目から言ってもリラックスしたものとは思えない。休むときもきまじめな日本人の原型なのか?

イラスト「サンバ的休めと休みすぎな人々」の図●一方、片足を前に出す型のほうは、これはまた、油断すると果てしなく「休んで」しまいそうである。なんか基本的に「ダレてる」とか「グレてる」ムードさえ漂う。重心の乗っている脚の膝から腰の部分だけがやや「仕事」しているものの、あとはとことん脱力可、である。もちろん学校ではそこまでダラけてほしいとは思っておらず、やはり、そうはいってもそこはかとない「きっちり感」が欲しいのであろうが、この型は歯止めをなくすとトコトン休んだるけんね(ちと椎名誠はいったか)、という「グレ気分」をはらんでいる。すくなくとも不良が(死語?)煙草吸うときなど、前者の「仁王立ち休め姿勢」では吸わないだろうが、この姿勢なら似合う。よってこれを「気をつけーグレろ!」型と呼ぼう。いや、それはちょっと強引か。では「気をつけーダレろ!」ならどうか。

●でもって、やはりサンバはちっとばっかしダレてくれないとだめなのである。「休め!」と言われても胸はって踏ん張ってイバっている場合ではないのである。かといって、あまりに「でろり〜〜ん」とダレるのもよろしくはないが、とにかく上手に脱力するタイミングが大事なのだ。

●再び「リオのおじさん」流のサンバステップ講座だが、まあ、バス停でバスなど待っていると仮定したまえ。で、直立不動ではなく、やっぱり「休め」の(「ダレろ!」型ね)ちょっとリラックスした姿勢で待っていますね。それでも片方の脚ばかりに重心がかかっていれば疲れてしまうし、身体の中心線も歪むから、適当に脚を換えたりする。同じ側の脚に乗っている間も、一瞬その膝をゆるめたりしてみる。そうやって疲れたり歪んだりしないように、基本的には身体の中心線はあまり曲がったままにならないようにーーちょうど上からつり下げられているマリオネットのように、地球の重心には沿いつつ、ひょいひょいと瞬間瞬間にそれを外してゆくのだ。・・・・・と、そこに軽快なサンバの歌が聞こえてきたりして・・・フンフーンと鼻歌を歌いつつ、そのリズムに乗ってみる・・・ほーら、サンバステップのできあがり、っと。

●それにしても、話は戻るが、あなたはどちらの「休め!」型ですか。これはこれで、文化的研究として面白い(そもそもこれは日本だけのものなのかしらん?まあ軍隊とかにはそれらしいものはあるんだろうが)。 小学校と中学校で違ってた、という人もいるだろう。ある人は、小学校の低学年では「イバれ!」型だった、なぜなら、片足を出す型だと背骨がまがるから、って先生が言ってて、高学年になると「ダレろ」型になった、なんて人もいた。筆者自身は一貫して「ダレろ!」型だった。でもってダレ続けて今に至ってしまった・・・とこれはお約束の落ち、ですな。いや、イバリン姿勢も筆者の基本姿勢ではあるが(下記イラスト参照)これは休んでいるつもりはなく文字通りイバッテイルのである。そこんとこよろしく。

●「イバれ!」型「休み」を身体にたたき込まれている御仁は、サンバをやるためには、ひょっとするとまず「ダレ方」から研究する必要があるやもしれぬ。
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