2000年2月号

おーゆみこの サンバ化日記    2000年2月号     おーゆみこ自画像
〜カラダの弱い、いやニブいワタクシ〜



●何年も風邪なんかひいてない、と豪語していた私が、やられてしまった。しかも今季2回目。なんてこった。日頃丈夫なだけに、ちょっと具合が悪いと大騒ぎである。しかもやたらと仕事が重なっている時期にあたってしまってひーひー言っている。この原稿も「病床で」書いている。なんか大作家になった気分? あせ なんちて

●風邪をひかない、とイバっていたときに、「でも風邪を引かないってのは、風邪もひかないほど体がコワれているってことらしいよ」と誰かに言われた。風邪というのは、まあヴィールスが入ってきたときにそれを排除しようといろいろ体が反応しているわけで、特別な養生法もしていないのに(たしかに養生どころか、ほとんど不摂生きわまりない生活をしているのに)風邪を引かないというのは、反応しないほど体が「ニブい」のだそうな。ううみゅ。で、そのうちなにかそのツケがどどーんと返ってくると脅かされた。ううう。素直な私はそれを聞いて、今年はにわかに人並みに風邪ひいてみたりして。

●病院に行きなさいよ、と言われるが、具合悪くて病院に行けない。わざわざ出かけていって待合室なんかでさんざん待たされるのはうんざりである。冗談話によくある、病院をサロン代わりに使っているお年寄りが「○○さん、きょうは来ないねえ」「なんか病気で具合が悪いらしいよ」・・ってのが冗談に聞こえない。このごろの医者はめったに往診なんてしてくれないだろうが、実際問題として熱があったりする、しかも伝染性の病気の患者をわざわざ病院に来させないと治療ができないってのもどうかと思うが・・・。まじめな話、そういうシステムってのはできないもんなのだろうかねえ。開業設備も要らない、往診専門医のグループ。設備の整った病院と提携して、往診で手に負えないほどの患者なら車で移送すればいい。そういうのって「もうからない」からだめ、なんだろうか。

●かといって私も家から一歩も出ずに寝ていたわけではなく、それどころか、おいそれと休むわけには行かない先生業をこなしに毎夕、薬で熱を下げ、ドリンク剤を飲みながら出かけていかなければならなかった(非常勤なので有休も取れないし、そもそも急に休むと生徒さんたちが路頭に迷う?)。英会話の講師というのは、それなりに一種の「パフォーマンス」的要素があるので、かえってやっている間はなんとかなるもんである。生徒さんたちにたいし思い切り笑顔で、元気な声でしゃべらなければならない。それも、特に「無理している」感じは自分でもせず、自分でも「こりゃほんとに、治っちゃってたりして」なんて思うのだが、終了して、電車に乗って帰宅し、玄関を入ると同時に、自分でもはっきり分かるくらい熱が急上昇し始める。帰宅後30分もたつと、もう38.5℃ぐらいになっている。

イラスト「体内で頑張る抗体や白血球」の図●ここで改めて感動するのは、自分の体の、それなりの「自己制御能力」である。一応、我慢しているらしい。帰宅して安心するまで、本格的に具合が悪くならないように制御されているらしい。えらい! 人間というのは(と、いきなり一般化するが)ある程度までは「気」で「体」をコントロールすることが出来るのだなあ、と思う。いわゆる「精神論」「根性論」は大嫌いであるが、それでも、「気」と「体」の連係プレーは無視できないなあと思う。非常に簡単に結論づけてしまえば、基本的に「好きなこと」をやっているとき、そしてそれに対して気が張っているときは体調も最悪にはならないようだ、ということである。でも病気は「少しは休みなさい」というシグナルでもあるというとのことだから、好きなことも程度問題ではあるのだろうが。私がこれまでほとんど風邪を引かなかったのは、基本的に好きなことばかり、それもそんなに過剰でない程度に(自分の基本体力に応じて)やっていたからであって、決して私の体が「コワれて」いたわけではないのだ!(でもって、今年はやはり悲しいかな歳のせいもあって、自分の体力の基本設定を変更しなければならない、ってことなんでしょうな。やっぱり40を越えたら中年モードに切り替えておかないとねえ。その範囲内で、やっぱり思いきり好きなことをすればいいのである)

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