2000年5月号

おーゆみこの サンバ化日記    2000年5月号     おーゆみこ自画像
〜求めよ、さらば与えられん・・しかし、楽あれば苦あり



●先月号で、「本当にほしいものは、やってくる」と書いた。そしたらまたもや自らその実例を作ってしまった。私はここのところ、さしたる物欲もなかったのであるが、まあ一種の商売道具でもあるコンピュータは欲しかった。でもおととしの末に買ったノートパソコンのローンも終わったばかりだし、当分無理だよなあ・・しかしもうハードディスクは(買ったときは「一生つかえる!」と思ったのに、あっという間に)パンパンだしなあ・・。

●そしたら、コンピュータのほうからやってきた。最新スペックのバリバリのやつで、ハードディスクはなんと20GBもある。こんどこそ一生使えるかもしれん。頼んだわけではないのだが、実家の弟と父親が、自分たちが儲けるために私に何か仕事(HP作りとか)やらせようともくろんで、とりあえず先行投資してくれたというわけだが、イキナリだったのでちょっとびっくり。GWはそのセットアップに追われて大変だったが、「ほーらね。やっぱり、必要なものはやってくる」と思ってご満悦であった。お金のことを「先立つもの」とか言うけれど、別に先にお金がなくてもモノやコトはやってくるのだ、という信念が裏付けられたようで、るんるんしていた。

●・・が。GW中にそのセットアップに追われていたことも元凶だが、ここのところやたらと用事が重なってものすごく忙しくなってしまった。そしてニュースを編集する作業も、結局この金曜日に勝負をかける、しかなくなってしまった。土曜日の朝には印刷に行かなければならない。木曜の夜中にいくらか進めて、あとはあしたでいいや、とその日は適当に切り上げた。

●そしたらそしたらそしたらああああああ。金曜日の朝、コンピュータを起動しようとしたら、ダメなのである。何がどうなったのか、さっぱり判らないが、起動しない。コンピュータというものには長年親しんできたが、経験したことのないトラブルで、我が愛する、いや愛し始めたばかりだったが、パソコンは完全に死んでしまっていた。突然死。

イラスト「ま、データはあきらめるんだな。と言われ・・・」の図●私のところにやってきたそのコンピュータは、実は我がオトートが自分で組み立てたものだった。なので「サポートセンター」はオトートである。トラックドライバーの仕事中のオトートに電話をして聞いてみたら、やはりそれはハードディスクが損傷しているから、フォーマット(初期化)しなおさなきゃだめだろう、とのこと。やっぱりぃぃぃ・・。
「フォーマットしなおす、ってことは、データは消えるってことだよね」「そうだね」「なんとか救えないかね・・」「無理だろうね。フォーマットするときにコンピュータが『データが消去されますがいいですか』って聞いてくるから、そのとき『そこを何とか』『そんなご無体な』とかコマンド打ってみたら」 こら ・・・・。

●いたしかたない。フォーマット、つまり初期化を余儀なくされ、「データ消去しますよ」と言われれば「はい・・」と力なくうなずきながらyesを選び・・・そして今まで、必死で古いコンピュータから移植したデータや、入れなおしたアプリケーションソフトや、そしてそして、ニュースのために集めておいた原稿や、半分ぐらいは形ができつつあったニュース本体や・・・ぜんぶおじゃんになった。火事の焼け跡にたたずむ心境で呆然とし、いや呆然としているひまはない、と修復にかかり、まずコンピュータがなんとか動くようになったのが夕方過ぎ、それから改めて編集にかかり、なんとか形ができ、そしてここで「編集後記」を書いているわけであった。もう午前4時。机にほぼ20時間はりついていた。

●神様はやっぱり、甘やかすだけではないのであった。しっかり試練もセットにしてくださった・・。まあ、おかげでコンピュータにほんの少しだけ詳しくなった気もする。これもなにか「学び」の機会なのであったろう。そしてまた。以前だったらもっとパニックだったが、最近は「編集部員」をやってくださる方々がいて、かなりの部分を請け負ってくれるようになったので、なんとか無事に発行できる運びとなった。てなわけで。編集部員の中野亘さん、徳田ひさぎさん、そして前号・今号編集協力近藤ケイちゃんに改めて感謝します!
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