Performance report at summer of '96

旅芸人日記


 伊東ホテルのショー  96年7月12〜14日,伊東のホテル(ハトヤじゃないよ)でのショーの営業。正確にはリベルダージではなくダンサー+バンドの営業。金曜日に仕事を休まなければならないというのに15人も行く。みんな仕事よりサンバの方が大事なワケ。この営業は,会員制のホテルの「ゴルフ+サンバショーを楽しむ」という企画に雇われたのである。金曜の夜に2回,土曜に1回それぞれ1時間のショーをやる。客層をちょっと心配していた(飲んだくれたオヤジだらけだったらどうしよう!)けど,実際は夫婦連れが多く,ケシカラヌことはなかった。が,ショーのあとロビーで「いやあ,サンバすごいねー,ストリップみたいだったよー」と言ってるオヤジもおった。ま,いいけどさ。

 特筆すべきは今宵がタンガデビューだった長谷由香ちゃん。通りすぎるパレードならともかく,舞台で,しかも至近距離で見られ,おまけに一人づつ登場してソロを踊る演出もあったのに,初めてとは思えないほど堂々とこなしていた。拍手!!
 ショーが終わるとどっと浴衣に着替えて大浴場に押しかけてしまうダンサー陣。化粧もそのままで浴衣姿,はちょっとコワい。

 海水浴場はすぐ近くだったけど「仕事」があるからそう遊んでもいられない。でも午前中にちょっとだけ海で遊ぶ。1〜2時間だけだったのにものすごく日焼けする。日焼け止めをいい加減に塗ったおおゆみこは,塗ったところと塗らないところが見事に焼け分けられ,クリームを塗ったときの指の形まではっきりわかる,という悲惨で笑うっきゃないハメになった。

 春日部(7/14) 伊東組にとってはハードなスケジュール。海からその足で春日部へ。ここのパレードは一応コンテストになっているけど,リベルダージはゲストというエラソーな立場だった。おまけにコンテストの審査員席には斎藤さんが座り,「ゲスト審査員特別賞」なんぞを決め,流暢なスピーチとともに贈呈したりしてちょっとかっこよかったぞ。なんかミョ〜にそれらしくって。

 さてコンテストの最後にはリベジともう一組のゲストだったユニオンと合同でガンガン叩いて踊って楽しかった。地元のバレエ団などのチビタたち(例によって木皿議さんが目を細めまくってデレデレになってた)もガンザを振り振りドンジャラホイじゃなかった,サンバ(らしきもの)を踊って楽しそうだった。

やっぱりリベルダージ・ユースを作るっきゃないよ。

 ところで,パレード開会あいさつで市長さんは「えー。これからサンバの流し踊りを始めます」とおっしゃった。おお,そうだったのか。私たちのやっていたのは『流し踊り』だったのか。(^_^;こいつは知らなんだ!!

 もひとつおまけに,閉会のスピーチでは,極端に緊張しているらしき観光局長さんが大汗かいてスピーチをし,緊張のあまりどもって「えー,ごっ,ご参加のみなさま,どうも本日はご苦労さまでご,ご,ゴザル.....あっ,いや,ございました...」というのを聞いてついひっくり返って笑ってしまったおおゆみこをどうか許して。(春日部で写真をとり損なったのも許して)

 神戸(7/20) 神戸のパレード(流し踊り(^。^))にブラジルからベイジャフロールが来るそうだ,というウワサを直前に聞きつけた一部の人間が,埼玉のアレゴリア(小宮君の所属するチーム)とトロピカルダンサの合同チームに滑り込みで無理矢理まぎれ込ませてもらって,神戸へ遠征。アレゴ・トロピチームそのものも,当日の10日前に正式に出演が決まったということで,そんな短期間で150人以上ものメンバーをかき集めたのはスバラシイ。幹部の方お疲れさまです。

 でもウワサのベイジャフロールは結局は来なくて,でも,かわりにブラジルからミラマールというチーム(流し踊り軍団 シツコイ)は来ていた。しかししかし,出演者の悲しさ,結局彼らのパレードは見られなかった。

パレードを終えるとすぐにバスで夕食の会場に拉致されざるを得なかったのである。ダンサーなんかタンガのままで夕食をとるはめになる。総じて,団体のままバスで移動するしかしょうがないスケジュールだったのだ。バスの移動中にかいま見る神戸の町は,言われなければ震災があったなどとは思えないほど,一見復興していた。でもきっとまだまだ大変なんだろうね。そんな神戸に景気をつけよう!と今回の神戸祭りは大々的にあちこちからサンバチームを呼んだのだったが,決定が遅すぎたため既にほかに営業が入っているチームが多かったようだ。ほかにはクルゼイロとアルコイリスが参加していた。でも,すっごいいいホテルに泊めてもらったし,夕食もバイキングでおいしかったし,花火も見たし,神戸がんばってるでやす。

 さて,打ち上げ,ということで神戸のサバスで11時から2時まで騒ぐことになっていた。神戸のサバスはロケーション抜群。港が一望できる。ライトアップされたタワーやオリエンタルホテルがきれいで,店の前のテラスには夕涼みの神戸っ子がたくさんくつろいでいた。

 ここサバスでは,名古屋のウルバナと大阪のカイピリーニャという店の合同チームも打ち上げに来ていた。ウルバナのジレトール,ゲイリーさんのあざやかな指揮ぶりと,そのもとで演奏するバテリアが妙にノリがよくて,リベルダージのダンサー陣は興奮状態。東京に帰ってから金沢さんを責めたてていた。「もっとゲイリーさんみたいに踊れ!」って(そしたら高遠のパレードで金沢さんはやおら踊り出したそうな。「なんてわかりやすい率直な努力をする人だろう」とおーともが感動してた)。

 新松戸(7/21)  神戸組も新松戸をさぼるわけにはいかない。翌朝,神戸から6時42分の新幹線でグタグタに疲れ切りつつも新松戸に向かう。サリなんて1時間しか寝てない。錠剤のカフェインを飲んで「ドーピング」してた。

 この週末は台風くずれの熱帯低気圧が本州を通過していたが,サンバはギリギリのところでいつも雨を逃れた。低気圧とすれちがうかたちになっていたようだ。神戸でもパレードの直前まで降っていた雨が止み,新松戸でも午前中の嵐がサンバのころには去っていた。でも新松戸で午前中に予定されていた子供神輿などが延期されていて,午後になってサンバと同時にやることになって途中で擦れ違わなくてはならなかったりして,ちょっと可愛そうだったね。

 神谷さんひきいる東葛サンバチームの面々は,チンバラーダ風,とのことでボディペインティングで登場。塩野さんも,始め誰だかわかんなかったぞ。

 昨年も一緒にでてくださったエルドマンの女性陣も参加。「婆サンバチーム」だっ て。今年は彼女たちは全員バイアーナで美しく決めて出て下さる。振り付けも猛特訓中とか。ありがたいことです。宜しくお願いしまする。

そうそう,控え室でのエルドマンさん特製のピザもおいしゅうございました。それか ら,パレードに途中から参加したワニの形のパンも感涙ものでした。写真とり損なって残念!

 恒例の「健康ランド」で汗を流す。ううううう,このあとはやっぱりビールで乾杯 !!して飲んだくれなきゃ......。が,運命は非情にもそれを許さないのだった。十条 で練習が控えている。嘘でしょ〜〜。かくしてサンバ漬けの日々はますます濃度が増してゆくのだった。そしてこの次の週は高遠。やれやれ。高遠については次号で報告。

Liberdade News’96年 8月号より written by Oo-Yumiko


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