| 少年よタイコを抱け | 2001.10 | <おおゆみこサンバ化日記> |
●立川の小学校にボランティアでサンバを教えに行った。私の個人的な関係で頼まれたものだが、MLでの呼びかけに、新旧ジレトール・新旧ダンサーリーダーが揃って自発的に参加を申し出てくれたのが感激であった。3〜4年生の特別授業で、いろいろな音やリズムにふれてみよう、という趣旨だという。そしてそこをとっかかりにして、世界のさまざまな文化に目を向けてももらいたいという。
●体育館に集まってお行儀よく並んでいる子供たちに向かって、この企画を発案した先生が「音やリズムを、耳だけではなく、目や、体で感じてみましょう」と話をする。うんうん。ところが、校長先生のあいさつでは、「みんな、音楽を聴くときは、じっとして黙って聞かないといけないよ。音楽会によってはおしゃべりすると外に出されちゃうこともあるんだよ」・・・・失礼のないように、と配慮してくれたのは分かるし、クラシック音楽ならそれもしかりなのだが、私たちはいままさに、サンバはただじっと聞くものじゃないよ!というアピールをしようとしているんだが・・・と校長先生の背後で苦笑する私たち。
●とりあえず短いパフォーマンスをし、その後楽器紹介、ガンザ教室を経て、こゆみこせんせいのダンス教室とあいなる。体育館のステージで。エアロビのインストラクターのように踊るこゆみこに児童たちも嬉々として踊る・・・のだが、すこしたつと「疲れたあ〜〜」という声があちこちでし、あきらかに手を抜く児童たちも。ううむ。いい年こいたオバサン(失礼。小学生からみれば、である)が平気で踊っているのに小学生がへたばってどうする!
●最後に、こどもたち自身が作ったのカラフルなガンザを持って体育館をぐるぐるとパレード。ハメルンの笛吹きならぬタイコタタキたちにぞろぞろついて歩く子供たち。ううむ。しかしここでもなんだか覇気がない。きちんと整列したままお行儀よく、しかしタルそうに歩いている。つまんないのか、というとそうでもないらしく、先生たちも「子供たちは大喜びでしたよ」と言うし、一部だけその場で見せてもらった感想文も「おもしろかった!」なのだが、少なくとも数年前に多摩の小学校に行ったときの大狂乱といいたくなるようなはしゃぎぶりに比べると、やたらおとなしい。先生たちの方が元気に喜んでいるという印象で、ニコニコと様子を見ていた用務員のおじさんが「舞い踊り 1に○○(先生の名)2に××、3,4がなくて5に児童かな」なんていうウタ(?)をしたためたくらいである。一連の授業が終わって、先生が子供たちに挙手させて感想や質問をさせた。「疲れた」わざわざ手を挙げて言うのである。が、「あの左から2番目の白いシャツ着たおにいさんが一番すごかった」と満座の前でゴリをほめたりもする。まあ3〜4年生だからこんなものか。

●彼らは決して、さめているわけでも白けているわけでもない。ただ、あまりはめをはずさないのである。感じるままに体が動いている、という風情はほとんどない。はじけていない。そういえば、中学校で非常勤で英語を教え始めた友人も嘆いていた。なにをしてものれんに腕押しのような手応えのなさだ、と。反発や反抗してくれるほうがまだ取っかかりがあるが、ひたすら従順、しかしまったく「やる気」は見えない、と。
●子供たちは、「なんでもある環境」で育ちすぎたのかも知れない、と思う。テレビやインターネットも発達しすぎて、「なにかを知って驚く」楽しみすらも薄まっているのかもしれない。かといって生活に不満を持つ理由もとくにない。ううむ…・。しかし子供たちには、もっと大勢でやるサンバにもう一度接してもらいたい気もする。とにかく叩かせてやりたい気もする。少しは驚くだろう。腹の底から、なにかがこみあげてくる子も出てくるだろう。体が動いて仕方がない子も出てくるだろう。打楽器の原始的とも言えるパワーにはきっと何かあるはずだ。
●余談:旧ヂレトール金沢氏は、まっさきに参加の名乗りをあげてくれたのだが、「自分のコドモの小学校参観日だったのをすっかり忘れていた」。それでも名乗りをあげたからには、と来てくれたのだが、のぞみちゃんには朝、「お父さん、別の小学校に行っちゃうの…」と言われたそうな。そして「うちの学校にもサンバ来ないかな…」 いきますぜ、呼んでくれれば喜んで!
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